「洗顔石鹸の作り方」のページで、石鹸の製造方法には大きく3つの製法があると紹介いたしました。
こちらでは、製法過程に注目してその違いから現れるそれぞれの特徴を紹介したいと思います。
中和法では、原料のコストを下げるために東南アジアなどに大規模工場をつくって原料となる「石鹸チップ」を製造しています。
「石鹸チップ」は、石油からガソリンをつくるのと似た製法で油脂を加工し、「脂肪酸」と「グリセリン」に分離させます。
そしてこの「脂肪酸」がのちに石鹸の素材となる「石鹸チップ」となるわけです。
お気づきかと思いますが、すでにこの製造の過程でもともと油脂が持っていた天然保湿成分であるグリセリンはこの時取り除かれてしまいます。
ですので、日本で石鹸を製造する段階でグリセリンやビタミンなど、本来持っていた成分を新たに添加してから、機械で固めて型打ちし販売しているのです。
コスト減と大量生産のためとはいえ、せっかくの天然成分を捨ててしまうなんて、なんだかもったいないですね。
「鹸化塩折法」の場合、輸入石鹸素地(石鹸チップ)を使用しない分、「中和法」よりも無添加に近い石鹸がつくれます。
その製造過程において「塩折」という工程を踏むのですが、この時にやはりグリセリンなどの天然保湿成分の大部分を捨ててしまうのです。
純石鹸分98%以上という高い水準の石鹸が製造できるだけに、やっぱりもったいないですよね。
さて、「コールドプロセス製法」ですが、こちらは原材料の油脂が自然に鹸化していくのを待って、廃液を出さずに石鹸をつくります。
その製造過程において、分離や融合のために加熱したり塩折などをおこなわないため、油脂が本来持っている天然保湿成分が損なわれることなくそのまま含有できるのです。
なんだかすっごいお得な感じがしませんか?
原材料の油脂(オリーブオイルなど)がノンキャリーオーバーのものであれば、まさに完全な無添加商品をつくることができるといっていいでしょう。
なんだか願ったりかなったりの、とても素晴らしい製法のように思いますが、ネックがないわけではありません。
自然な鹸化は、非常にゆっくりとおこなわれていきます。
そのため「コールドプロセス製法」の製造過程は2か月以上という、とてつもなく時間がかかってしまうのです。
そのうえ原料にもこだわれば、コスト的にはどんどん割高になっていくというジレンマが。
製品は素晴らしいけど、お値段がトホホ…な結果となります。
いかがでしょうか。
それぞれ長所・短所あるわけですが、みなさんはどの製法に共感できるでしょうか?